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確かにここで使われた「ダウンロード」という言葉は、PCを利用するうえでの一般常識としてのダウンロードとは異なった意味で使われているが、私としては川瀬氏の発言は無知から出たものではないと考えるし、それに疑問を呈す津田氏の発言も当然のことのように思う。
なんにせよ、こうした討論が表に上がってくるということは、委員会内においての議論が活発な証拠であり、けっして悪いことではなく、単純に反発するにはあたらないだろう。
それは、ない。
まず第一の問題として、「キャッシュの為のダウンロード」と「私的利用の為のダウンロード」は技術的に同じものだ。
例えばキャッシュサーバはファイルをキャッシュするためにあるが、やっていることはやはり「ダウンロード」である。
どう頑張ろうと、「ダウンロード」の定義を作る上で「キャッシュの為のダウンロード」が少なからず含まれることになるだろう。
もっとも、赤木氏は技術面について指摘していないので、その辺は私とは別の考えがあるのだろう。 最大の問題は次である。
第二の問題として、「キャッシュのローカルコピーは止め様が無い」ということだ。
キャッシュだろうとそうでなかろうと、ローカルコンピュータ上にあるのは「複製されたコンテンツ」である。
例えばTemporary Internet FilesフォルダからMy Documentsフォルダにファイルをコピーされれば、キャッシュは恒久的な物となってしまう。 これはもうキャッシュとはいえないだろう。
だが、これは当人のコンピュータにあるファイルを当人のコンピュータ内でコピーしているだけであり、やっていることは至極単純かつ合法的なものである。
「ダウンロードの違法化」というのは、理論的に突き詰めれば突き詰めるほど矛盾だらけになるのだ。
事実上、Webを介して音楽データを扱う"手軽な"サービスは全て著作権侵害だそうです。
この判決は、今まで「自分は関係ない」と思っていた軽度のネット利用者の方々も無関係じゃなさそうです。
詳しくは下記に。
ネット上にデータを保存するサービスはすべて著作権侵害で違法です - GIGAZINE
ナガブロ: ストレージの利用がなぜ著作権侵害なのか
いくつかの記事を見る限り争点となっていたのは差止請求権のようですが、著作権法第30条1項1号「公衆の自動複製機器を用いての複製は個人利用の範囲ではない」の時点で既に個人利用とは見なされないとのこと。
"公衆の自動複製機器(この場合はサーバコンピュータ)"ということは、私が個人的にWebサーバを立ち上げて個人的にWebサービスを設置して個人的に利用する分には問題ないと。
なーんだ、Web技術者の私には何の問題もないや、ってちょっと待て。
そもそもそういったごく一部の人にしか扱えない技術を、多くの人が使えるようにするために技術者というのはいるんじゃないのか?
この上、著作権法の非親告罪化なんてことになろうものなら、利用者がデータを別途用意できるオープンなWebサービスは軒並み全滅ということになる。 残るのは企業向けのオーダーメイドのWebサービスのみだ。 そんなつまらないことこの上ない世の中誰が望む?
妄想でも何でもなく、既に「これじゃ怖くてせっかく作ったサービスを公表できない」という声が既に挙がっている。
もう一度繰り返しますが、この判決は軽度のネット利用者にも無関係ではありません。
むしろ素晴らしいWeb技術の諸々を個人利用できない方々こそ、今回の問題は大きいはずです。